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第7章 めじけ 章7第
「そんなこと聞いてどうすんだよお前」
「いや、別に……」
そっけなく言った桜は少し俯く。
なんか…面白くねぇ。
「んで? 要件は?」
話を変えたくて、そう兄貴に切り出したら、兄貴は真剣な表情に変わった。
「いや、そりゃもちろん店のことだよ」
そう言えば、あれから親父がどうしてんだか知らねぇし、連絡もねぇ。
「今週はどうしても俺じゃ回せないからさ」
いや……そんなこと言われても
「俺は無理だ。ここがあんだから」
大体、俺だって手伝う気はあったのに、親父が俺に頼ってこなかったのだ。
「1週間だけだ。そしたら親父も退院するって」
「……それもどーだか」
どうせまた見栄を張っているに違いない。
そんな情報信じられねぇ。
「ここまでどうにか上手く幸ママに頼んでやって来たけど…今週はそうも言ってられなくてな…」
そう言いながら、兄貴ははぁ…と溜め息をついた。