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第2章 面接
グラスを空にした幸は、ニコリと微笑みながら、俺にそのグラスを差し出す。
「ああいう子、いいんじゃない?」
「意外とな。最初くっらぁ〜い顔してたからどうなるかと思ったけどよ」
「いやいや、そうじゃなくて」
「……は?」
おかわりの酒を作りながら、そう言葉を返したら、幸はフフフと笑った。
「何だよ、気味悪りぃ」
「達也にいいんじゃないのって言ってんの」
「はあぁ?」
思わず大きな声が出てしまって、周りの客にバツが悪くなった俺は、咳払いをする。
てか……
「意味が分かんねぇ」
“達也にいい”ってなんだよ。
「せっかくモテるのに。私にはよく分かんないけど」
「何の話だよ」
「そろそろ恋愛しなさいよって言ってんの」
「あいつ相手に…か??」
そうそう、と気軽に言い放った幸に、俺はぶっきらぼうに酒を差し出した。