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第7章 めじけ 章7第
「おい、達也、そんなかわいい子いじめるなよ」
「────────…」
「それにお前の方が年上に見えるのはいつものことだろ。なに今更キレてんだよ」
「………キレてねぇよ別に」
兄貴のあまりに的確な指摘に俺は情けなくなって、ゆっくりと桜から手を離した。
「お前が童顔なだけだ」
小さくそう呟くと、桜は逃げるようにして、店の奥に行ってしまった。
もうすでに、「父親気取りですか」とまで言われてんのに、こんな事を一々気にしている自分が本当に意味分かんねぇ…
「達也…」
「なんだよ」
「お前、もしかして」
顔を上げると、兄貴は首を傾げながら俺は見つめていた。
「桜ちゃんの事好きなのか?」
「っ………」
やっぱ俺ってそんな分かりやすいのかっ……?
いやいや、こいつは幸に何か聞いただけかもしんねぇし…