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第7章 めじけ 章7第
「話戻すけど……」
兄貴が再び切り出したので、俺は咳払いして、灰皿に置いたタバコを掴んだ。
「ホントに無理か?」
黙り込んだ俺に向かって、今度は兄貴が溜め息をついた。
「親父がお前に黙ってたこと、気にしてんのか?」
「……別に」
「悪気はねぇんだよ。母さんも言ってただろ」
──────お父さん気を遣ったんだと思うわ
この前の電話のおふくろの言葉を思い出す。
気を遣った…ねぇ…
「……別にやったっていいけど…よ」
「おお!まじか!」
目を輝かせた兄貴を見て、俺は頭を掻いた。
「1週間…だからな」
別に出来ないことじゃない……はずだ。
「仕入れとか、そういうのは俺も手伝うから」
「……あと、ここあんだから、閉店も早めるからな」
「おけおけ!全然おけ!助かる!」
嬉しそうな兄貴の顔を見て、俺はチッと舌を打った。