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第8章 物本 第9第


兄貴に1日くらい自分の店を休めって言われたけどそれはすぐに拒否した。



桜はここんところずっと連勤してて、今日はようやくの休みだ。



最近少し前を向けていると言ったって、まだ問題が解決した訳じゃない。



もしかしたら、寂しくなってくるかもしれない。



そう思ったら、休むなんて選択肢はあっという間に無くなっていた。



まぁ……来なかったら来なかったで、それでいいんだけど。



「────────」




俺は一体桜にどうなって欲しいんだ…



桜が俺のところに来るってことは、辛いことがあるってことで…。



来ないって事は、とりあえずは大丈夫って…ことだよな?



いや、でもそこまで頼られているか分かんねぇし、何かあっても俺のところに来ないってこともある訳で。




「ったく…」



考えたらキリのない事だ。



そもそも俺はまだ自分の立ち位置をちゃんと明確に出来てない。




痛む頭を抑えて、何とか俺は実家の仕事を終えた。


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