この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
bloʇbnilᙠ
第8章 物本 第9第
自分の店。
相変わらず具合が悪くなっているのに気付かないフリをして、無心で作業する。
きついとか、ちょっとでも考えたらそのままぶっ倒れそうだ。
桜もいねぇし、全部自分でやんなきゃならないから、倒れる訳にもいかない。
ふと回りを見渡すと、お客はすでにまばらになっていた。
最後の客がいなくなったら、時間前でも今日は閉めるか…。
つっても、10分早まるくらいの話だろうけど、今は10分でも早く寝れんならそれでいい。
少しでも早めに閉められるように、俺は誰もいなくなったカウンターを拭いていた。
すると、カラン──と扉の鈴がなって、肩を落とした。
いや、客が来て肩を落とすとか、接客業で絶対あっちゃならないことだろうけど、今日ばかりはマジで勘弁だ…。