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第9章 唇 章01第



あれこれ考えを巡らせているうちに、何時間か経った。




雨は少し落ち着いて、とっくに日が昇っている。




頭がぼんやりして、力なく額に触れた。




熱あるよな…




手も熱くてよく分かんねぇ。





とりあえず、やること済ませたら今日は横になんねぇと…。





そんなことを考えていたら、ガチャと扉が開いて、俺は顔上げた。





部屋から出て来た桜は鍵を締めよう振り返ったところで、俺に気付いて大きく目を見開いた。





「てっ…店長……」





よかった…




「やっと出てきたな……」




何とか立ち上がって、俺は息を吐いた。




立ち上がったら、さらに目が回ってヤバいと思いながらも桜の顔を見つめた。



驚いて、どうしていいか分からなそうなその顔を見て、切なくなった。



ホントに、なんで俺は、勢い余ってあんなことしたんだ…




「い、いつからっ……まさか、昨夜からずっと……っ」


「桜……あんなことして悪かった」




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