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第10章 体正 章11第
ホッと息をついていると、桜が俺の顔を覗き込んできた。
「体調…どうですか?」
「あぁ…大分いい。でも、自分が情けなくて…それが1番つれぇわ」
正直にそう言って、俺はハッと笑った。
こんな年にもなって、体調管理もできねぇとか、親父を責められない。
────────お父さんに似ちゃってるんだから
ふとおふくろに言われた言葉を思い出した。
なんか……合わす顔ねぇな…
「ご実家、お花屋さんなんですね」
実家の事を考えていたら、それを見透かされたように桜にそう言われて、慌てて返事をした。
……幸から聞いたのか?
「店長、自分のこと話さなすぎです…」
「……なんだよ、突然」
急に何の話だ……?
突然の展開を不思議に思って桜を眺めると、桜はギュッと自分の拳を握って、俯いていた。