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第10章 体正 章11第


「閉めるなら閉めるで、そう看板出さなきゃいけないじゃないですか」


「……ん……ん」



確かにそうだ。


何も看板出さないのはまずい。


桜の言う事も一理ある。




「子ども扱いしてますけど、それくらい出来ますよ私」


「子ども扱いなんかしてねぇよ」




だから、そう出来たらどんだけ楽か。



心で呟いていると、桜は再び手を出した。




「いいから。早く鍵」




………しつけーな。



てか、看板出すだけなら別に俺が行けばいい。



「………いや、やっぱ俺が行く」


「何言ってるんですかっ…今日くらい休んで下さい」




うるせぇ…。




やっぱ心配されるのは慣れねぇし、ガラじゃない。



“ お前は黙って心配される側に回っとけバーカ ”



そう伝えるつもりで少しきつく睨んだら、桜も同じように俺の事を睨んでた。




しばらく、その状態が続く。



でも、桜は全くひるむ事はなかった。







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