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第10章 体正 章11第
これは……状況的に圧倒的不利だ。
「…………看板、出すだけでいいからな」
不服に思いながら、俺は鍵の場所を指差す。
桜はそれはそれは満足そうな顔をして、鍵を取り出した。
そんなに強くもないくせに、こういう時だけ強気で俺に突っかかってくる。
やっぱやめとくべきだったか…
こいつ変に真面目だし、看板出す以外の事もやっちまいそうだ。
「今週も、そうやって素直に私に任すとか、数日は閉めるとかすれば良かったんですよ」
鍵を渡した事を少し後悔していると、桜は身支度をしながらそんなことを言った。
………何バカな事言ってんだこいつ。
「それは考えなかった」
そういやそんなようなこと、兄貴にも言われた。