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第11章 風 章21第
「最近桜ちゃんとはどうなの……?」
「どうって……」
んん……と唸って頭を抱える。
勢い余ってキスしたとか…さすがにそんなこと言えねぇしっ……
「思い悩む中年、見てて面白いわ」
「ふざけんなっ…」
「いいわねぇ……桜ちゃんこんなに愛されてて」
「……っ」
別によかねぇだろ。
あいつは俺の気持ちなんて知る由もないんだし、まさか俺が…なんて考えてもねぇんだろうから。
「あああああぁあ〜」
「何よ突然」
「もうめんどくせぇ…!だから嫌なんだよ!」
恋だと愛だとか、そんな事で思い煩うような奴じゃなかったはずなのに、気付いたらそんな事ばかりに思い煩っている。
「嫌って……しょうがないじゃない」
「ったく……」
お前にも責任あんだろ、と言い掛けてやめた。
どうせまた、私のせいにしないで、と言われるに決まってる。