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bloʇbnilᙠ
第11章 風 章21第
「……っ………」
そ…ういう顔で……急に見…んな…っ
再び不意打ちを食らった俺は、慌てて他所へ顔を向けた。
「似合ってるんじゃねぇの?」
バカなのか俺は。
こんな中学生のガキみてーな反応するから、分かりやすいとかバレバレって言われんだ。
でも、今表情を桜と幸に見られるくらいだったら全然こっちの方がマシだと思った。
「もぉ…『似合ってる』って普通に言えばいいじゃない」
そんな幸の挑発にも乗らず、俺はアゴ下のヒゲを掻いた。
……明らかに今の俺は挙動不審だ。
桜にどう思われてんのか、そんなことで頭で一杯になっている。
落ち着け。
他の事考えろ。
そうだ、あれだ。
桜の反応を見るに、さっきの幸との会話は聞かれてなかったっぽいな……
よかったよかった。
って……
結局これも桜のことじゃねぇかよっ……