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bloʇbnilᙠ
第11章 風 章21第
「なんで拗ねてんだよ」
若干苛立ちながらそう尋ねたら、桜は狼狽えた。
「私が拗ねる理由ありますかっ…」
「分かんねぇから聞いてんだけど?」
そんな事言われても…って顔。
無意識かよ……タチ悪すぎんだろ。
ったく、調子狂うな。
「変なやつだな」
「店長に言われたくないです」
はあ…?
「俺は別に変じゃねぇだろ」
「変ですよ」
何でそうなるんだよ……。
どう考えても桜の様子の方がおかしい。
なんか、妙な空気で気持ち悪りぃ。
チラと隣を歩く桜を眺める。
何とも言えない、少し思い詰めたような顔。
「──────…」
さっき拒否されたのなんか、どうでも良くなって俺は桜に手を伸ばす。
そして、いつも通り頭を掴んで、大袈裟に撫でると桜は足を止めた。