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第12章 みぼつ 章31第




「なんなんですか」



煙が消える。


そして、桜がイラついているのが分かった。




「店長は……私の…何なんですかっ…!」




「──────……っ」






桜の言葉が胸に突き刺さった。




そんなん、こっちが聞きてぇ。



一体、お前にとって、俺は何なんだ…?




俺は

ずっとお前のことを─────…




あぁ……



もし



今ここで、自分の気持ちを……




“どうしようもなくお前が愛しい” と




そんなことを言ったら────…





蘇るのは、




やはり勢い余ってキスをしてしまった時の、桜の混乱した顔。




言える訳がない。





それだけは、どうしても。





「何って。お前は……この店で働いてて…」




どうせだから、ここではっきりさせておけばいい。





「んで、俺はこの店のオーナーだよ」





桜の顔は直視出来なかった。


間違ったことは言ってない。


桜は従業員で、俺はオーナーだ。






「お前は…大切な従業員なんだから、幸せを願って…応援してやるのは普通のことだろ……」





言った傍から、
他の男といる桜を、本当に応援なんて出来るのか、不安になった。




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