この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
bloʇbnilᙠ
第12章 みぼつ 章31第
「なんなんですか」
煙が消える。
そして、桜がイラついているのが分かった。
「店長は……私の…何なんですかっ…!」
「──────……っ」
桜の言葉が胸に突き刺さった。
そんなん、こっちが聞きてぇ。
一体、お前にとって、俺は何なんだ…?
俺は
ずっとお前のことを─────…
あぁ……
もし
今ここで、自分の気持ちを……
“どうしようもなくお前が愛しい” と
そんなことを言ったら────…
蘇るのは、
やはり勢い余ってキスをしてしまった時の、桜の混乱した顔。
言える訳がない。
それだけは、どうしても。
「何って。お前は……この店で働いてて…」
どうせだから、ここではっきりさせておけばいい。
「んで、俺はこの店のオーナーだよ」
桜の顔は直視出来なかった。
間違ったことは言ってない。
桜は従業員で、俺はオーナーだ。
「お前は…大切な従業員なんだから、幸せを願って…応援してやるのは普通のことだろ……」
言った傍から、
他の男といる桜を、本当に応援なんて出来るのか、不安になった。