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第13章 葉言花 章51第


「……入院する……ま…え…の夜」



「はぁ!?!?!? なんでもっと前に私に言わないのよ!!」



「こんな事簡単に言えるわけねぇだろーが!!!」




俺の言葉を聞いて、幸ははぁ…っと溜め息をついて、椅子に腰掛けた。



こうして幸の反応を見ると、改めてトンでもない事をしたという気持ちがジワジワと湧いて気分が沈んだ。





「で……?桜ちゃんは?どういう反応だった訳?」



「……めちゃくちゃ困った顔して飛び出してった」




ふと、フロアを眺めた。



割れたグラス。


細い腕。


無理に作られた笑顔。




あの時の事は、事が一段落した今思い出しても、嫌な気分になる。




「桜ちゃん普通にお見舞いも来てたし、そんな事があったなんて思わなかったわ」


「………散々謝ったからな。もういいってあいつも言ったし──」


「え? 謝ったの?」


「そりゃあそうだろっ…」



俺の言葉を聞いて、幸は少し考え込んだ顔をした後に再びグラスの水を一口飲んだ。


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