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第13章 葉言花 章51第
思い出しながら、俺は言葉を紡ぐ。
「『お前は大切な従業員なんだから、幸せを願うのは当たり前』みてぇな事を…言った気がする」
果たして、桜が他の男とそうなったとき…
心から祝福できるか…それには自信がないが……
そうならないときっとこの気持ちに諦めがつかない。
「………達也…」
「ん…」
チラと幸を見ると、今までの中で一番と言っていいほど呆れた顔をしていた。
「それ……最低……」
さい…てー…?
イラっとして少し鋭く幸を睨む。
なんで最低なんだよっ……
「意味分かんねぇ…」
「……そこまで乙女心が分からないとは思わなかったわ…」
「何なんだよっ…!じゃあなんて言えば良かったんだよっ…!」
あの時、俺はああいうしかなかった。
溢れ出そうな気持ちを無理矢理押し込めて、思ってもない事をつらつら言って…
なのに最低って……
なんでこいつにそんなこと言われなきゃいけねぇんだよっ……