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第13章 葉言花 章51第


イライラしながら幸の答えを待っていると、扉の外から、微かに足音が聞こえた。



それを不思議に思っていると、幸がハッとしたような顔をして俺の事を見つめてきた。



なんだ……?






「きっとそうね……」



「は?」



「ちょっと実験させて」




「はあ???実験???」



訳が分からず顔をしかめるが、幸は動じない。





「どんな感じで桜ちゃんにキスしたの?」



「っ……なんだよ急にっ…」


「早く!!」



終わったと思っていた話を蒸し返されて慌てていると謎に急かされて、意味が分からず頭を掻いた。




「どんな感じって…」



「もう!!! こう!?」




突然イラつき出した幸は、強引に俺の腕をグッと引っ張った。




「ちょっ……」




突然の事に大きく体がよろけて、幸の方へ倒れそうになる。




その瞬間、




「店長!」




カラン──



という鈴の音とともに、聞こえてきた声。




「桜…っ?」





ハッとした俺は幸の方によろけそうになるのを立て直して、扉のところに立ち尽す桜を見つめた。





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