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第13章 葉言花 章51第
「───……」
予想もしなかった幸の言葉に、俺は固まった。
え……
いや……
「は……?」
訳が分からずそれだけを返すと、幸は悠長にグラスを掴んで中に入っていた水の飲みきった。
「あれはどう考えても恋する乙女の視線」
「……いや…ちょっと…ま…てよ」
「待たない。だから早く自分の気持ち言って来なさいって言ってんの」
からかって遊んでんのかと、そう思って幸の表情を探る。
でもその顔はいつになく真剣で、嘘をついているようには見えなかった。
2年前と同じ。
幸にまんまとそそのかされて、急に心臓が高鳴り出した。
いやいやいやいや……
落ち着け。
このままこいつの言う事信用するのはあまりにリスクが高い。