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bloʇbnilᙠ
第16章 bloʇbnilᙠ 章81第
パンパンと幸が両手を叩く。
それだけで、女たちは立ち上がって、様々な方向へ散っていった。
すごいオーラだ。
俺の店でケラケラ笑っている幸とは思えない。
少し呆気に取られてその様子を見ていると、幸は俺の隣に座っていつも通りニコニコと微笑み出した。
「で?で?で?」
「っ…なんだよっ…」
突然普段の様子に戻った幸は、少し興奮気味に近付く。
そしてまた俺の腕をものすげぇ勢いでぶっ叩いてきた。
「いてぇなっ…叩くなっつってんだろうが!」
「もったい付けないで教えなさいよ!! 桜ちゃんと上手くいったんでしょ?ね?」
「っ……」
ニマニマした幸に顔を向けてられず思わず俯く。
そして持っていた紙袋を黙って差し出した。
「……なに?これ」
「………礼…?」
「礼って何よ」
「いや……一応…」