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bloʇbnilᙠ
第16章 bloʇbnilᙠ 章81第
「あ、そうそう。親父が達也に会いたがってたぜ」
「………あっそ」
「結構反省してた。体壊したことも、あと俺たちに迷惑掛けたって」
言葉を返さず、俺はタバコを取り出した。
職業病なのか、兄貴がすかさずマッチを渡す。
別にライター持ってんだが……と思いながらも受け取って、そのマッチでタバコに火を付けた。
「……反省なんかホントにしてんのかよ」
「いや、それがホントに。多分アレは母さんにめちゃくちゃ怒られたんだな」
「ふーん……」
まぁ…俺も無茶して体壊したし、親父の事は責められない。
それに今回ガッツリ仕事を手伝ってみて、親父の苦労を改めて知った。
純粋に今まで文句一つ言わず全部一人でこなしてたっていうのは中々すげぇ事……なんだろう。
仕方ねぇから今度、顔…出すか……
そんな事を思っていると、あ、と兄貴が声を上げた。
「……なんだよ」
「そう言えば、お前好きな子いるって聞いたんだけど?」
………はあ!?!?
突然の質問にケホケホとタバコでむせ返った。