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第16章 bloʇbnilᙠ 章81第



「だっ…誰から聞いたんだよっ…」



ギロっと幸の方を見ると、私は違うとばかりに手をヒラヒラとさせている。





「え?親父」



「親父ぃ!?」




なんで親父が……





「好きな子いて……んで店からリナリア持ってったって聞いたぜ? あの花壇に植えてたやつだよな?」




いやいや…
好きな子がいてリナリア持ってったってなんだ……。
めちゃくちゃ色ボケしたやべぇ息子みたいになってんじゃねぇかよ……。



つーか、そもそも好きな子がいるとか、そんなこと親父に一言も言ってねぇし……。


しかも、なんで親父はよりにもよってそんな話をこのバカ兄貴にしたんだ……?


あぁぁあっ…!
ツッコミどころが満載すぎてどこから突っ込めばいいか分かんねぇっ……




「どうなったか教えろって親父に言われたけど俺全然知らないし」


「なに?リナリアって?」




幸が突然会話に入ってきて慌てるが、兄貴はそんな俺に気付かないまま、あ〜と言葉を続ける。




「リナリアって、『この恋に気付いて』っていう花言葉のある花なんですけど……」



「っ……お前っ…余計なこと──」



「こいつ、実家からその花もらって花壇に植えてて」



「だっ、だま───」



「ぷっ……」



吹き出した幸に、兄貴がえ?と声を上げる。



最悪だ。



よりにもよって幸の前でベラベラ話しやがってっ……





まじでこの童顔鈍感兄貴、一回ぶん殴りてぇ。





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