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bloʇbnilᙠ
第16章 bloʇbnilᙠ 章81第
グレーのスーツに短い黒髪。
見てるだけで以前のイライラが体の底からわき上がってくる。
少し前に勤務中の桜をナンパして、名刺を渡してたその男は、桜に向かって不気味に微笑んでいた。
「髪、切ったんだ?」
そう言いながら、そいつは桜に近付く。
何の用だよ……ったく
相変わらず遊び慣れた感じが、とてつもなくうざく感じた。
「悠だよ、悠」
「あー…。北野……悠……」
呑気にそんな風に返事を返している桜。
あの時、イラつきすぎていたからか、名前を聞いても全く記憶になかった。