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bloʇbnilᙠ
第16章 bloʇbnilᙠ 章81第
桜は何故か顔を歪ませている。
北野とかいう男はそんな桜を見て明るく笑った。
「何しにきたの……」
「別に?通りがけ。そしたら、いい女いるなと思って」
あ?
こいつ何言ってんだ。
イラっとしながらも、何とか平静を保って二人の会話を聞く。
「まだ、開かない?」
「うん…」
チラと桜が俺の顔を見る。
何かを気にしてる。
こいつとなんかあったな……
桜の表情からそれを感じる。
ったく……ホイホイついてくなってあれほど───
………い………や…まぁ
今…そんなことにキレてもただの嫉妬でしかねぇし…。
過去は…過去だ。
「……なんか、吹っ切れたっぽいね」
「え…?」
「あの時はごめんね」
そう言いながら北野が微笑む。
あの時ってどの─────…
………………い…………
……いやいや、そんなのはどうでもいい…。
過去は……過…去…だ。