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第3章 し隠目 章1第


だけど、あいつから頼ってくれないことには、動けない。


何かあんだったら言えとは伝えたし、もどかしくはあるけど、とりあえず今は見守ってやることしか出来ねぇし…。


そんなことを思いながら、溜め息を誤摩化すようにタバコの煙を吐いた。



36って……こんな感じなのか?



昔、思い描いていた三十半ばの自分はもっと、大人だった。


それに、その当時見えていた大人は、こんな事で頭を悩ませているようには見えなかったが…



今の俺が変なのか、昔見た大人たちが単純に隠すのが上手かったのか───…


どっちなのかはよく分からない。



とにかく、結婚も離婚も経験してる俺が、こんな中学生のガキみたいに思い煩っているこの状態がどうも解せなかった。





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