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第19章 満不のへ人恋 章22第
残されたブロッコリーを掴んで、口の中に放り込む。
フードプロセッサーにかけて、見えないようにする…か。それをコンソメと豆乳と混ぜて冷製スープってのもアリだ。そろそろそういう手段を使わないと、絶対に食べるようにならない。
本気で嫌いなら無理に食べさせたりしないが、桜は食わず嫌いなものばかりだ。せめて一度だけでも食べさせてしまえば食べられるようになるものも増える、と俺は踏んでいる。
皿を洗いながら、次の作戦を練っていると、ピトっと背中を触れられて軽く目を見開いた。
何でだか分からねぇが、桜はよくそうやって俺の背中に触れて来る。
そして、俺はそうされるのが少し気に入っている。
「店長……」
「ん」
「お皿……洗います」
「……いやいい。すぐおわっから」
「でも……」
俺の隣に来て、流しの淵を掴んでいる桜は、躊躇いがちに俺のことを見つめる。
「ご飯も……作ってもらったし」
「………………」
……はいはい、いつものやつな。
突然こうやってかわいげを見せて許してもらおうっつー作戦、だろ。