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bloʇbnilᙠ
第19章 満不のへ人恋 章22第
何でこいつが思い詰めてんだよ……
「ぜってぇ今余計なこと考えてるだろ」
「か、考えてないっ……」
嘘だな。分かりやすい。
「ホントか……?」
探るように顔を近付けると桜はうっと息を詰まらせて後ずさった。
そして、その絶妙なタイミングでヤカンが鳴る。
仕方なく体を離して俺はコンロの火を止め、ヤカンを掴んだ。
まぁいい。後で聞き出そう。
用意したポットにお湯を入れて深呼吸をする。
そして、チラと時計を見た。針は9時10分を指している。
そろそろ準備しねぇと……な。
桜に買ってやった桜柄のマグカップを棚から取り出して、紅茶を淹れる。
それを、桜に差し出すと俺は着替えるために奥へと向かった。