この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
bloʇbnilᙠ
第19章 満不のへ人恋 章22第
背もたれに寄りかかって、天井に煙を吐く。
悶々とした今の俺の気持ちのように、煙がモクモクと立ち上っていく。
こんなことなら、買い物に行っておけば良かった……
つーか、こいつホント寝過ぎじゃねぇか…?
欲求不満と苛立ちと心配が混ざって、どうにもこうにも頭の中が訳分からない状態になっている。
………やっぱ、働かせすぎてんの……か…?
結局、自責の念に駆られて頭を抱える。
まぁ……つまり、葵を雇ったのは正解だったって…こと、だ。
「買い物…いくか……」
タバコをもみ消したあと、献立を考える。
桜の好物のオムライスを作ってやろうと思った。
が、チラと、眠り続けている桜に目をやると、それだけじゃただただ桜のいいようにしてておもしろくねぇ。
…………嫌いなグリンピース、大量に買ってやる。
ささやかな仕返し。
もっとも、桜に悪気はないのだから、それが仕返しだと気付かないんだろうが、それくらいはしねぇとどうにも気持ちが収まらない気がした。