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第19章 満不のへ人恋 章22第
ぽやぽやとしながら、状況を把握しようとしている桜を見て、思わず咥えているタバコを落としそうになった。
「……やっと起きたか」
俺の声を聞いて、桜はこっちを向きながら、目をこすっていた。
「もう帰ってきたの……?」
「何言ってんだよ、もう12時過ぎてんぞ」
俺の言葉にえっ!と声を上げた桜は、驚いた表情を見せながら、壁に掛かっている時計を見上げている。
しかも、桜はまだ眠そうにはわぁと欠伸をして、再びベッドに倒れ込んだ。
おいおい……。疲れてんだか何だかしらねぇけど、さすがにだらしなさすぎんだろっ……
「おい!」
堪えきれず、ついに声を掛けると、桜は横になったまま俺の事をジッと見つめた。
誘うような、甘えるような、そんな目付きに一瞬言葉が詰まりそうになって、騙されんなと自分に言い聞かせる。
「……い…い加減起きろ。寝過ぎだぞお前」
「…………はい」
渋々体を起こした桜は、トボトボと洗面台の方に向かって歩いている。
そして、丁度出来上がった机に並べられたオムライスを見て、微かに目を見開いていた。