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第3章 し隠目 章1第



「いい男なんかじゃないよ。バツも付けて、いつまでもフラフラしてるし…」



バツのことはまぁ言い返せねぇけど、フラフラしてるってのは、聞き捨てならない。


でもお客の前だし、仕方ないから同調して笑った。




「そんなことないわ〜。立派になって…。うちの浩平もこうなったら嬉しいけど…」



「浩平くんは今いくつでしたっけ?」



「もうすぐ18の高校3年ですよ!!図体だけデカくて、サッカーばっかやってるから本当にいやになっちゃう」





そういって、おばさんは、はぁ…と溜め息をついた。



浩平…という息子がいるらしいが、記憶にない。


今18になるって事は、俺が学生の時にこの店を手伝ってた時は…赤ん坊か…何なら生まれてねぇんじゃねぇか?


そんな計算を頭でしていたら恐ろしくなった。


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