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第19章 満不のへ人恋 章22第



「………なんですか」


「こっちがお前の」


「………は?」



未だに不審がっている桜にニコリと笑みを返す。




「安心しろ。グリーンピース入ってねぇから」




完全に疑っている顔。

まぁ当たり前かもしれねぇけど、本当にそこまで俺がいじめるとでも思ってるんだろうか。




「ホントだって」



安心させるために、俺はスプーンを掴むとそのままそのオムライスを割って中身を桜に見せた。



「な…?」



「………………」




まだまだ疑っている。


それでも、さっきよりは信じてきたようで、食べたそうにしてるのが分かる。



「ほら、そっちよこせ」


「…………」


「睨んでねぇで早く食べろ、冷めんぞ」




俺の言葉にムッとした桜は、俺から視線を外すとすかさず置いてあったケチャップを掴んで、グリーンピース入りの方にデカデカと『バカ』と書いて俺に渡してきた。



「どーぞ」



……………おいおい…っ…なんだ、それは。


クククと笑いながら、俺は桜が差し出した皿を掴んだ。




「愛のあるメッセージをどーも」


「………いえ、どういたしまして」




しょうもない会話。


それが言いようもなく幸せだと感じてる俺は、もしかしたらおかしいのかもしれないが。


まぁ……仕方ねぇ、だろ。


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