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第20章 輩後 章32第
「はぁぁぁぁぁーーーー」
思わず深ーーーくため息をついて、俺は両手で頭を激しくかいた。
さすがに泣かせるつもりはなかったから、バツが悪い。
何がいけなかったのか、最初から最後まで色々と考えを巡らせるが全然分からずにどうにもならない。
なんでこうなったんだよ……。
ホント、最悪だ。
「あの………」
目の前で、葵に声を掛けられて顔を上げる。
まずい。
完全に葵がいるのを忘れて取り乱していた。
俺は咳払いをして、顔を上げると葵は両眉を下げて心配そうな顔をしていた。
「私のせいで……ごめんなさいっ……」
「いや……お前のせいじゃねぇよ」
「でもっ……」
「あぁは言ってたけど、原因は俺だ」
これはもう完全に俺と桜の問題だ。
イライラした俺は、すかさずタバコを箱から出して、口に咥える。
「難しいやつだなぁ…ったく」
「桜さんのこと…ですか?」
あぁ、と返事をしながらタバコに火をつけると、葵はそうかな…と何やら考え込んでいる。
「うーん……でも口を挟むのは違うし…」
「何ブツブツ言ってんだ…?」
「あっ……いやっ…」
なぜか慌てた様子の葵は、マグカップを掴みながら時計を見て立ち上がった。