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第22章 主い飼 章42第



「疲れてるってわけじゃねぇ……。お前が来ると寝不足になるだけだ」



意味が分からないと言わんばかりの桜の顔に俺は観念した。


こんなこと説明する予定もなかったし、するつもりだってなかったが……。


そして、桜が着ているいつもショートパンツの裾を掴んだ。



「な、なにっ……」


「これ」


「これ?」



あーー……説明したくねぇなぁ。


桜はもちろん俺のそんな様子を見て首を捻っている。



「ここが居心地良くて、眠くなるのは分かったけど、な。こういう服で無防備にされると、こう……男だったらみんな、その…」



いい言葉が浮かばず、言い淀む俺を桜は興味深そうにしている。




「その……なんつーか」


「むらむら…する……?ってことです?」



ドンピシャな言葉に、俺は表情を隠すことすらも止める。


そんな俺を見て、桜は目を輝かせて改めて自分の服を見ている。



「……へぇ…そう…なんだ」



そうなんだ…じゃねぇよ……。ったく…。


ひどい仕打ちだと思いながら項垂れていると、桜はまたん?と声を漏らしたのでさらに嫌な予感がした。



「どうしてそれが…寝不足に繋がるんです……?」



無垢な質問に、顔が赤くなるのを感じて俺は、顎の髭をいじる。



「っ……だ、から」



なんのプレイだこれは……。


しかも桜にそんなつもりはないのが、本当にグサグサと刺さる。




「そういう格好で隣で寝られたら、生殺し状態で眠れねぇつってんだよ」


「………そういうもんなんですか…?」


「……あのなぁ」



困った俺は頭を掻きながら、いてもたってもいられずにテーブルに置いてあったタバコを掴む。


正直さっき吸ったばっかで全然吸いたかねぇけど、落ち着かなくて俺は火をつけて、テーブルにもたれ掛かった。

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