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第22章 主い飼 章42第
飼い主とか偉そうなことを言っておきながら、予想できない桜の仕草に、振り回されてされるがままなのは俺の方だ。
「どうした」
「……ばか」
「なんでそうなるんだよ」
「……知らないっ」
そう言いながら、ギュッとさらにキツく抱きしめられて愛しさがまた湧き上がる。
「はいはい」
最高に喜んでるってことでいいんだろう。
そんな様子に俺自身も最高に喜んでるわけだが。
ひょこっと顔を上げた桜は俺の様子を伺うようにまた攻撃力満点の上目遣いで俺を見つめる。
「なんだ…」
……たまんねぇ、んだが、
こういうのが、全部無意識っていうのが恐ろしくもある。
さすがに他の男に抱きついたりとかはしないとは思うが、この桜のギャップは強烈で、腑抜けになる男は俺だけじゃねぇはずだ。
「そうやって……いつも店長だけ、余裕そうで、やだ」
俺の心境とは真逆の発言に俺は、思わずため息をついて体を離し、桜の顎を掴んだ。
「余裕じゃねぇよ」
え?って顔の桜をじっと見つめながら顔を近付ける。
「何度も言ってんだろ」
「んっ…──────」
たまらず唇を塞いで、桜の後頭部に手を添える。
変にスイッチの入った俺は桜の口をこじ開けて、舌を絡め取る。
全部俺のもの……
ぜってぇに誰にも渡さないし渡すつもりもない。
幼稚な独占欲に笑えてくる。
余裕あるやつが、こんなこと思うわけねぇ。