この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
bloʇbnilᙠ
第23章 さ尊 章52第


「もういいから、帰るぞ」


差し出された灰皿の上でタバコを揉み消すと、桜は明らかに残念そうな顔をした。



「はぐらかさないでよ」


「そんなのいちいち覚えてねぇだけだ」



覚えてねぇってこともねぇんだが…



もう数年前になる、桜の初出勤の日。


確かあの日も幸が客として来ていた。



────────── ああいう子、いいんじゃない?



当時の幸の無責任な発言が脳内でこだまする。



すかしてるくせに、結構色んな表情を見せる桜が面白くて───


確か、閉店後に…




「て、て、んちょ、ぉ…」



カウンターから出ようとしたところで桜が声を震わせているのに、俺はハッとした。



「なんだ」


「きゃーーー!!!!!」


「っ……!?」



突然大声で悲鳴を上げながら、俺の元に駆け寄って腕を掴んできた。



「な、なんだよ、急に!」



驚いて見下ろすと、桜は微かに身体を震わせながら涙目で俺のことを見上げた。




「っ……」



不覚にもその表情に胸がドキっ…と鳴ったのを感じた。




「ゴ、ゴ、ゴキっ……」


「………あー」



全てを察して桜の視線の先を見ると、ゴキブリが触覚を動かしていた。



/453ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ