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第24章 物い買 章62第
脱衣所で体を拭きながら、鏡を見つめる。
立派なオッサン姿に、笑えてくる。
まぁ、考えすぎたって仕方がない。そうなったらなった時、だ。
服を着て、廊下を出ると部屋の方からテレビの音が消えた。
起きてる…な。
とりあえずそれに安心して、俺は部屋に戻った。
「ふぅ」と息を吐くと再び桜の視線を感じて俺は桜を見下ろす。さっきと同じ体育座りのまま、俺のことを何故か苦しそうに見つめているのを見て思わず片眉を上げた。
「どうした……?」
隣に座り込って、桜の頭に片手を乗せるのが応答がない。
「おい、桜……?」
「…あの……っ……」
やはり苦しそうな桜は目を逸らして俯くと、俺のシャツをギュッと握った。
「ん?」
「…………死なないで」
「は?」
死なないで…?って…
「なんだよ急に」
「いいから……。死なないって約束して」
思いもよらない発言に流石に戸惑う。
この数分の間に一体何があったというか……
「いや、てか逆に聞くけど俺死ぬのか?」
「別に……今すぐ死ぬとかじゃなくて」
要領を得ない桜の答えに俺は自分の頭をかく。
「意味分かんねぇな」
戸惑いながらも、ひどく怯えて見える桜が心配になって、俺は桜の後ろに回り込みそのまま座り込むと、後ろから抱きしめた。