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第4章 店お 章3第




「大丈夫か」



俺の質問に、桜はその赤い目を丸くしている。





「なんかあったんだろ」





ああ…ホント腹立つ。


こいつをこんなに泣かせて苦しめてんのは一体どこのどいつなんだよ。




「大丈夫です」




明らかに大丈夫じゃないにも関わらず、ふと俺から視線を離した桜を見て、また腹が立った。



話す気がねぇんだったら…



気を紛らしてやることしか俺には出来ない。




いつも通り、桜の頭に手を乗せて、大袈裟に頭を撫でたら、「やめてくださいっ…!」と言いながらいつもの調子で睨んできたので少し安心した。




「それくらい威勢がよくねぇと、こっちも調子狂う」



「うるさい」




こんな風にしか支えられないのは、不甲斐ないし不本意だけど仕方ねぇ。




「おおおお、戻ってきた戻ってきた」




わざとおどけて見せて、表に戻る。


桜には見えないように緩く溜め息をつきながら。




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