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第26章 惑疑 章82第
翌朝。
ベッドに腰掛けながら俺は片手で頭を抱えた。
全然眠れなかった。
疲れも取れるどころか余計に溜まっているような気すらする。
ずっと目の前にモヤが掛かっているような気がしてそれが気持ち悪くて仕方がない。
スマホを掴んで画面を見つめるが、特に何か通知があるわけでもない。
まぁそりゃあんな感じだったのに、桜から何か言ってくるってこともないんだろう。
らしくもない自暴自棄な感情が湧くが、まだ何処かで「なんかの間違いだろ」と思っている自分がいる。
はっきりしねぇのがとにかく気持ち悪くて仕方がない。
電話を掛けようとしてやめた俺は、スッと立ち上がった。
分からねぇなら、ちゃんと桜と会って、顔を見て、話せばいい。
スイッチの入った俺は、勝手に覚悟を決めて家を飛び出すようにして出た。