この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
bloʇbnilᙠ
第26章 惑疑 章82第


ズカズカと歩みを進める。


こんな日に限ってやけに天気が良くて腹が立ってくる。


しばらくして、足を止めた俺は、そのままゆっくりと視線を足下から上へと上げた。



久々の桜のアパート。


来るのはだいぶ久しぶりだ。


カーテンは空いていて電気が付いている。



いる─────



覚悟はしたはずなのに、何故かそれだけでドドドドっと心臓が暴れるのを感じた。


ポケットに手を入れて、中に入っているスマホをぎゅっと握る。



そして、それを取り出すと俺は桜へと電話を掛けながら、窓を見上げた。



RRRRRと着信音が続く。



出ないだろうか、と思った矢先に、音が途絶えて静かになった。




「………はい」


「……あぁ、俺だ」



妙な空気。それがやはり心地悪い。



「どうかしましたか」



どうかしましたか、じゃねぇだろとキレそうになるのを堪える。



「いや…昨日話の途中だっただろ」


「………そう、ですね」




桜だって分かってないはずがない。




「次お前がこっち来るまでまたしばらくあるし、それまでこんな状態っていうのも気持ち悪りぃだろ」



「それは……まぁ」



困っているのが話しぶりから分かるが、それはお互い様だ。


何でもかんでも包み隠さず話せよ、とは言わねぇけど隠せねぇなら隠すなとは思う。




「お前がいいなら、今から……お前んちに寄ろうかと思ってんだが」


「えっ……う、うちですか…」



何をそんなに戸惑っているのか。


明らかに慌てている桜の声音に俺は片眉を上げ、「あぁ」と返事をした。



/453ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ