この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
bloʇbnilᙠ
第4章 店お 章3第
そんな桜を目で追う。
接客しながらも、何か考え込んでんのがバレバレ。
極め付けにはぁ…と息をついた桜は、客が帰ったあとのテーブルを拭いている。
「達也も大変ね」
「何がだよ」
「私、からかってるだけじゃないのよ、応援だってちゃんとしてるんだから」
本当なのか怪しい言葉。
でも、その微笑みは嘘じゃないことは分かった。
「店長ー、オーダーです」
「お、おう」
突然現れた桜に驚きながら、言われた酒を手早く作る。
そして、それを渡すと、桜はまた店の奥へ消えてった。
あぶねぇ…
いや、別に今の会話を聞かれてもバレないだろうけど…
「達也はどうせ、乙女心とか分からないんだろうし、困ったらいつでも相談していいわよ」
「…………そりゃどーも」
適当に返事をして、首の後ろを掻く。
まぁ別に、何か起こる事はないだろうから、もはや開き直って桜が言うように“親父”役に徹するつもり……ではいるが。
「あら、達也、早速助けに行った方がいいんじゃない?」
「は?」
顔を上げると、幸は体を少し倒して店の奥に視線を向けていた。