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第5章 ナンパの女

「ったく……」



だから、この前大丈夫かって聞いたのに。



いい年なんだから考えろよもっと……




『それでね、しばらく検査入院とか何とかで、働けなくて…』


「店、どうすんだよ」


『拓也が手伝ってくれることになってるわ』


「……ふーん…」




俺も行ける時は行った方がいいだろうか…



そう思って黙っていると、おふくろはそれを察したようにあなたは大丈夫よ、と言葉を続けた。





『お父さんにも、達也には言うなって実は言われてて』


「なんでだよ」



倒れてんのになんでまだ見栄張ろうとしてんだよ…




『あなたには、自分のお店があるでしょ』



「……そうだけど…よ」



『だからお父さん気を遣ったんだと思うわ。でも、どうせ拓也からバレるだろうし、あとで変に揉めてもいやだから、一応言っておこうと思って』




「………なんだよそれ」