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第6章 子迷 章6第
後ろ姿を見てひと呼吸おくと、カウンターの中に入ってヤカンに火を掛けた。
ポット……こっちにあったっけか。
奥に入って、食器やら道具やら色々入っている棚を開く。
そうすることで、何とか自分を落ち着けようとしていると、奇跡的にポットがあって俺はそれを持ってカウンターに戻った。
丁度お湯が沸いて、茶葉を入れたポットに注ぐ。
落ち着いた香りが立ち込めて、そっとヤカンを置いた。
すると、奥から着替えを済ませた桜が戻ってきて、俺の前のカウンター席に座った。
タオルは頭から被ったまま。
しゃっくりは止まったみたいで、呼吸もゆっくりになっていた。
少し安心すると、俺はマグカップに紅茶を入れて、桜に差し出した。