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赤い花~情欲の檻~
第2章 MemoriesI
福山雅治なら、やはり彼が数年前に結婚したと噂の流れた小西真奈美ばりのスレンダーで知的な美人でなくてはいけないだろうが、生憎と美華子はお笑い芸人の女の子にでもいそうな外見である。要するに存在感がないわけでもないし、ブスというわけでもないが、けして主役級のヒロインにはなり切れない女。
―もしかしたら、彼は私ほどには私を愛してくれてはいなかったのかもしれない。ただ、彼に本音を言えずに、本気でぶつかることもできない中に、彼は私の前から去っていった。卑怯な私が決断を下せずにいるうちにね。そのことだけは今も後悔してる。たとえ彼から拒絶されようと、自分の本当の気持ち、あなたがいなければ私は駄目って、はっきり伝えるべきじゃなかったのかなって。
―もしかしたら、彼は私ほどには私を愛してくれてはいなかったのかもしれない。ただ、彼に本音を言えずに、本気でぶつかることもできない中に、彼は私の前から去っていった。卑怯な私が決断を下せずにいるうちにね。そのことだけは今も後悔してる。たとえ彼から拒絶されようと、自分の本当の気持ち、あなたがいなければ私は駄目って、はっきり伝えるべきじゃなかったのかなって。