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赤い花~情欲の檻~
第3章 MemoriesⅡ
―古いかもしれないけどさ、俺、美華子はバージンに違いない思ってたから、結婚するつもりで、最初からこういう関係になったんだ。
夏が終わったら、また学校で逢おうと笑顔で愛用のバイクにまたがり去っていった彼は、そのまま帰らない人となった。
祥吾とは三年も付き合い、一ヶ月に数回は身体の関係を持っているに拘わらず、まだ〝結婚〟どころか、それをほのめかす言葉も出たことはない。恐らく、学生時代の彼であれば、とっくに結婚していただろう。もしかしたら、もう子どもの一人や二人くらいはいたかもしれない。
夏が終わったら、また学校で逢おうと笑顔で愛用のバイクにまたがり去っていった彼は、そのまま帰らない人となった。
祥吾とは三年も付き合い、一ヶ月に数回は身体の関係を持っているに拘わらず、まだ〝結婚〟どころか、それをほのめかす言葉も出たことはない。恐らく、学生時代の彼であれば、とっくに結婚していただろう。もしかしたら、もう子どもの一人や二人くらいはいたかもしれない。