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甘党な愛
第9章 九
ごめん、後嶋。恵に言っちゃった。
「そうか……葎から聞いたんだ」
「何でそんな事聞くんだ?」
「八雲が椿ちゃんに話したのかと思って。……八雲と椿ちゃん、仲良いみたいだから」
「っ!?」
後嶋に対して申し訳なく思いながら恵と話していると、驚くようなことを言われて絶句する。私と八雲が仲良い!?そんなわけなかろうが!私は八雲から人としての扱いさえ受けてない!
「そんなわけない!私は八雲から脅されてるんだから!」
「脅されてる……?八雲と何かあった?でもね、椿ちゃん、俺からしたら二人は……」
ちょっと妬けるかな――と必死に弁解する私へ寂しそうに言うと、恵は私の太腿に置かれている右手を握ってくる。