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第10章 十

　そういえば八雲も甘いものが好きって言っていたっけ……。もしかして初めからここへ来る為に、私を車で送ってやるなんて言ったのか？あの封筒が無くなったのも八雲の仕業？

「……」

　人間不信がちに八雲を疑い、チラッと目の前の八雲を見る。しかし――

「まだかな……」

「っ！？」

　パンケーキを心待ちにし八雲がボソッと呟くと、私は椅子に座ったまま固まった。……何だこいつ、以外と乙女！パンケーキと八雲って、どう見ても釣り合わない……。