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甘党な愛
第12章 十二
「えっ?後嶋?」
額に後嶋の唇が触れてすぐに離れると、私は放心状態になった。……今、後嶋何した?キス?いやでも、後嶋が?私に?
「葎って呼んで」
「……葎……」
「これからも、そう呼んでね」
笑ってる。あの後嶋、いや葎が笑ってる。
「うん……」
驚きながら頷くと、葎は一階の浴室の方へ歩き出した。
「椿さん、じゃあおやすみ」
「おやすみ……」
一体何だったんだろう。今のは。告白……だよね?でも普通にお風呂行ってるし。放置だし。
「……」
そのまま暫く私は廊下に立ち尽くしていた。