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甘党な愛
第15章 十五
「そんなこと一言も聞いてない!私のことなんか好きになるわけないって言っただろ!」
「そんな酷いこと俺、言わないよ!」
「昨日言ったわ!」
「言ってない!」
らちが明かない。恵って結構面倒くさい男なんだ……。もう逃げるしかない。
「分かったから……それで良いから。じゃあ……」
「待って!」
空になった洗濯カゴを両手で持ち、この場を立ち去ろうとする。……が、恵から腕を掴まれると無言で立ち止まった。
「……」
「椿ちゃん、好きだよ……初めてで、何て言えば良いのか分からないけど。……俺と、付き合ってください!」
付き合うって、既に結婚してるのに。……そう思ったが、恵の顔を見るとそんなこと言えなくなる。
「恵……顔真っ赤……」
「だから前言ったじゃん!恥ずかしいから、告白出来ないんだって!」
「そういえば……」
言っていたけど、恵の告白した女1号が私……?で、良いんだろうか。何かの間違いじゃ。
「本当に私のこと好きなのか?」
「……うん」
顔を真っ赤にして緊張している恵へ質問すると、恵から返事が返ってくる。