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甘党な愛
第19章 十九
いやでも、冷静になれ。八雲が私を好き?そんなわけ……ない!ない!ない!ない!しかし……。
「じゃあ、私を彼女にしてくれると……?」
「……」
恐る恐る1%の期待を込めて質問すると、八雲から無言の頷きが返ってくる。頷く=OK。……で、OKなのか?
「ぎゃぁぁぁぁぁ!うわぁぁぁぁ!」
「うるせーな!」
「ヤバい……嬉しい……涙出てきた……!」
「もう良いから、黙れ!」
思わず発狂してしまい、八雲から怒られる。こんな時に大人しくしていられる筈がない。
「八雲、好き!」
「……分かったから」
ここぞとばかりに八雲の体へ抱き付くと、仕方なさそうな返事が返ってくる。生まれて初めて、両思いを経験した。その相手が八雲で本当に良かった。もう絶対、八雲からフラれないように頑張らないと。もう少しセクシーにならないと。
「好き!好き!好き!」
「……」
私が頬へちゅっちゅっと二度キスすると、八雲はうんざりしたような顔で私を見る。だがそのまま私をソファに押し倒すと、満更でもなさそうに私の唇へ口付けた――……