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甘党な愛
第23章 二十三
家に帰りたくなくて、マスコミが家に来ていた期間は殆ど毎日家の近くの公園で時間を潰した。そこにも、嫌いな奴が来ていたが。
『……お前、またいたのか!暇だな!』
『そっちこそ……』
名前は知らないけど、ランドセルを背負っていて小学生だということは分かる。いつもベンチに座って勉強していて、がり勉野郎だと思っていた。しかも、こいつは私が幼稚園児だった頃、私に無理矢理キスして泣かせた男!
『何でそんないつも勉強してるんだ?』
『パパがしろって。将来、社長になる為に』
『社長?何の?』
『知らないよ……てか、何で教えないといけないの?』
幼稚園児の頃は私のことを好きだ好きだ言っていたくせに、生意気になって……。
『私のこと好きだったくせに!』
隣に座りながら私がそう言うと、男は慌てながら顔を真っ赤にしていた。