この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
甘党な愛
第25章 エピローグ

 一週間後、昼間に恵と葎がやって来た。しかし、何やら訳のわからんことを言っている。

「二人とも、結婚おめでとう!で、俺は何処に住めば良い?」

「恵、何を言ってるんだ?ホテル取って来たんだろ?」

「取るわけないじゃん!俺達、今日からここで一緒に暮らすんだよ!」

 二人ともリビングのソファに並んで座ると、急にテーブルの上に置いたスーツケースを開けて、中から荷物を取り出し始める。

「……ここで一緒に暮らす?」

 いや!待て待て待て待て!何を言ってんだ!こいつは!

「2LDKか……一部屋二人ずつとして、誰と誰がペアになる?くじ引きで部屋のペア決める?」

 恵と一緒にスーツケースからぽいぽいと荷物を取り出しながら葎が話すと、私も八雲も顔面蒼白した。

「てめえら……椿とは、俺が同じ部屋に決まってんだろ!」

 いや八雲。つっこむのはそこじゃないだろ。

「二人とも帰れ!今から一緒に住むなんてあり得ないだろ!私達は新婚夫婦だぞ!」

 6日前に籍を入れたばかりだっていうのに!邪魔をする気か!

「でもね……椿ちゃんはメイドを辞めても、俺と葎はそれを許してないんだ。ね?葎」

「うん……勿論」

 恵がソファから立ち上がり私の方へ歩み寄ってくると、私の顎をくいっと上げる。そして――冷たく私を見据え、低い声で言うと、

「まだキミのご主人様なんだよ。俺達……」

 私はゾクッと背筋を凍り付かせた。

「……恵、何を言って……」

 って、あやうく流されるところだったが。そんなわけないだろ!

「良いから出ていけ!旅行の間はうちに泊まって良いけど、ちゃんと日本に帰れよ!」

 そのまま私が恵の手を振り払うと、恵はニコニコしながら返事をする。

「はぁ~い」

 本当に疲れる。二人が帰るまで、心が休まらない……。
/310ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ